●私は、「観測問題」において最も検討されなければならない論点は、観測と量子もつれとの関係性にあると思います。
●量子もつれにおいて、観測行為は、測定した量子のみならず、どんなに離れていても、相関する量子についてその物理量を確定させます。ベルの不等式とアスペらの実験によって、測定する前には、その状態は定まっていないことが明らかとなっていますので、相関する量子を確定させたのも、観測行為ということになります。
●しかも、観測行為は、相関する量子について、光速度を超えて、確定することも明らかとされています。特殊相対性原理から、光速度を超えた情報の伝達はあり得ませんから、これを古典物理学で説明することはできません。
●量子もつれは、従来、2つのペアで実験が行われてきましたが、3つ以上のペアでも同様な相関を見ることができます。これまでの実験では、9つのペアでの量子もつれが確認されています。
●すなわち、量子もつれは、理論上、3次元空間の四方八方へと発射された複数の量子間で発生するものです。観測行為は、直接の測定対象である量子ばかりではなく、それがどんなに離れていても、相関する「量子系」全体を確定させるのです。