(1)観測問題

●二重スリット実験から、量子は、観測(測定)する前は波の性質(非局所性)をもち、観測によって粒子として確定(定在化)します。「観測問題」とは、波の性質をもつ量子が粒子として確定(定在化)するメカニズムをどう理解するかという問題です。

●観測問題になかなか決着がつかない理由のひとつは、量子力学の基本となるシュレーディンガー方程式に量子を粒子として確定させる要素が含まれていないからです。

●1926年に、エルヴィン・シュレーディンガー(1887-1961)は、波動関数を導入して一つの電子の状態の時間発展を記述する方程式を発表しました。シュレーディンガー方程式は、電子などの量子が「どこに」「どのような状態で」存在するのかを、波動関数ψ(プサイ)で記述するものです。

●シュレーディンガー方程式の解(ψ)が何を意味しているかについて議論がありましたが、マックス・ボルン(1882-1970)が、ある場所で量子が検出される「確率」を示すものと解釈し、現在の通説になっています。

●それでは、存在確率の波である量子を、何が粒子として確定させるのでしょうか。シュレーディンガー方程式に、波を粒子に確定させる要素がない点については、フォン・ノイマン(1903-1957)が数学的に証明しています。

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