(7)まとめ—量子を「観測する」ことと量子が「存在する」こととは同じことである―

●これまでの考察から、量子は以下の性質を持つことが分かります。

(1) 二重スリット実験から、量子は、観測(測定)する前は波の性質(非局所性)をもち、観測することによって粒子として確定(定在化)する。

(2) 不確定性原理から、量子は、ひとつの物理量(たとえば位置)を正確に観測しようとすると対になる別の物理量(たとえば運動量)の不確定性が増し、両者を同時に確定できないという性質をもつ。

(3) 量子もつれ(EPR相関)から、量子は、観測を行う前にはその状態が定まっておらず(重ね合わせの状態にあり)、観測を行うことによってその状態が確定する。

(4) 同じく、量子もつれ(EPR相関)から、観測は、観測した量子のみならず、どんなに離れていても、相関する別の量子についても同時に(光速度を超えて)確定させる。

●このように、量子は、観測(測定)を行う前はその状態はいまだ不確定、非局所的であり、観測を行うことによってその値を確定させるのです。量子の実在性を生み出しているのは観測行為なのです。

●これを言い換えれば、量子を観測(測定)することと量子が存在すること(その物理量が一定の値を示すこと)とは同じ事がらということになるのではないでしょうか。

●量子を観測することと量子が存在することとが同じこと!? 何かキツネにつままれたような結論ですが、上の量子の性質に照らし、それ以外の解釈があり得るでしょうか。

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