■7月末の高崎駅は38℃の猛暑日。そこからバスで75分、800メートル登った榛名山の中腹に榛名神社はあります。みそぎ橋を渡ると涼しい風が吹き始め、右手の榛名川の川音と相まって、下界とは一線を画した清涼な空気に満たされていきます。
■本殿まで約700メートルの参道は、千本杉と言われる樹齢100年から400年の杉の巨木に囲まれています。
■その中でも、御水舎わきの矢立杉は、高さ55メートル樹齢500年と言われています。また、杉の背面を見ると、奇岩、巨岩の壁がそそり立っています。この奇岩、巨岩群こそ、神社がこの場所に創建された理由となるものです。奇岩、巨岩は、榛名山の火山活動による溶岩が冷え固まった安山岩からなります。
■奇岩、巨岩群からは、9~12世紀の山岳仏教の施設跡(巌山遺跡)が見つかり、この場所が、山岳仏教・修験道の霊場として整備されていったことが分かります。修復の終わった双龍門も、奇岩の中に溶け込んでいました(右写真)。
●神社から気持ちのよい樹林帯をバスで15分ほど登ると榛名湖に到着します。榛名湖は榛名山のカルデラ内にできた火口原湖で、標高は1084メートルあります。